1食500円のお好み焼きと1食300円の焼きそばを販売する店がある。

塾講師日記

今回はちょっと突飛な問題です。

ある店では、1食500円のお好み焼きと、1食300円の焼きそばを販売している。ある日、お好み焼きを買った人には、焼きそばを100円引きの1食200円で販売したところ、お好み焼きを買った人の何人かは、焼きそばも買ったので、焼きそばはお好み焼きよりも5食多く売れ、この日の売上金額の合計は11700円になった。この時次の問題に答えなさい。ただし、店に来た人は1人でお好み焼き1食、お好み焼きと焼きそば各1食、焼きそば1食のいずれかを買ったとし、消費税は含まれていないものとする。

という問題です。
大阪の某有名模試の6月実施分から拝借しました。
正解率が非常に低い問題だったんですよ。
それでは解説してみます。

①お好み焼きを買った人数を\(x\)人として、次の数量を\(x\)を使った簡単な式で表しなさい。
ア:お好み焼きと焼きそばを買った人数
イ:焼きそばだけを買った人数

まず3つに分類します。

・お好み焼きだけ買った人=A人
・お好み焼きと焼きそばの両方買った人=B人
・焼きそばだけ買った人=C人

そして『お好み焼きを買った人』=A人+B人であることをここで確認しておきます。
だからA+B=\(x\)という等式が成り立ちます。

さて式を作ってみましょう。
まず、

『焼きそばはお好み焼きよりも5食多く売れた』

このキーワードを使って式を作ってみます。
要するに「焼きそばを買った人数はお好み焼きを買った人数よりも5人多かった」わけです。
まず『焼きそばを買った人』から考えましょう。

<焼きそばを買った人>
「焼きそばだけを買った人数+両方買った人」になりますね。
だから(C+B)人になります。
<お好み焼きを買った人>
「お好み焼きだけを買った人+両方買った人」になりますね。
だから(A+B)人=\(x\)人になります。

さあやっと式ですよ!
焼きそばを買った人数ーお好み焼きを買った人数=5
なので、
(C+B)ー(A+B)=C+Bー\(x\)=5
等式変形を用いて
C=5ーB+\(x\)・・・①

「これでどうやって式になるの?」

その通りです。
これだけでは式が出来ません。
もう一つの条件を使います。

『この日の売上金額の合計は11700円』

この条件でもう一つ式を作ります。

<お好み焼きの売上金額>
お好みは1食500円のままです。
お好み焼きだけの人+両方買った人
つまり\(x\)人が500円でお好み焼きを買いました。
だから500\(x\)円になります。
<焼きそばの売上金額>
場合分けが必要です。
1:焼きそばだけを買った売り上げ・・・C人×300円=300C円
2:両方買った売り上げ・・・B人×200円=200B円

これで式が出来ますね。

500\(x\)+300C+200B=11700
両辺100で割りましょう!
5\(x\)+3C+2B=117・・・②

この式に①のC=5-B+\(x\)を代入してみます。
5\(x\)+3(5-B+\(x\))+2B=117
5\(x\)+15ー3B+3\(x\)+2B=117
8\(x\)+15ーB=117
ーB=117-15ー8\(x\)
B=ー102+8\(x\)

ア:両方買った人数は 8\(x\)ー102 人

同様に①の式を
B=5-C+\(x\) と変形して②に代入しましょう。
5\(x\)+3C+2(5-C+\(x\))=117
5\(x\)+3C+10ー2C+2\(x\)=117
7\(x\)+C+10=117
C=117ー10ー7\(x\)
C=107ー7\(x\)

イ:焼きそばだけを買った人数 ー7\(x\)+107 人
②焼きそばだけを買った人数は、お好み焼きを買った人数よりも5人少なかった。この時、店に来てお好み焼きや焼きそばを買った人数の合計を求めなさい。

①で求めたイの式と\(x\)を使いましょう。
焼きそばだけを買った人数=お好み焼きを買った人数ー5
という式が成り立ちますね。
これに式を当てはめてみましょう。

ー7\(x\)+107=\(x\)ー5
ー7\(x\)ー\(x\)=ー5ー107
ー8\(x\)=ー112
\(x\)=14
よって、お好み焼きを買った人数は14人
焼きそばだけを買った人数は14-5=9人
この両者の合計を求めよ、ということなので14+9=23

合計は 23 人

いかがでしたか?
よくよく考えたらどうって事ないような問題なのかもしれませんが、初見でしかも時間が刻々と過行く中で考えたら、確かに意味の分からん問題に見えるかもしれませんね。

勉強が済んだら思い切って出かけてみよう!

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