今回は数Ⅰ不等式の問題です。
ということなんですが、私の教え子たちは、みんな共通して同じところで疑問を抱きます。
それが、
という式が生徒用解答にも書いてあるのですが、なぜ
じゃないのか?
ということ。
今回は、この理由をメインに説明したいと思います。
1:不等式を解く
では不等式を解いてみます。
それほど難しいことではないので過程だけ記述します。
\(
\begin{eqnarray}
4x+1&<&3x+3a\\
4x-3x&<&3a-1\\
x&<&3a-1
\end{eqnarray}
\)
2:範囲について考える ①
ここが一番大事な部分になります。
『最大の整数\(x\)が\(x=5\)』
という条件です。
ここでちょっと考えましょうか。
\(3a-1\)の部分を数字に置き換えてみましょう。
<① \(x<4.99\) の場合>
この場合、整数の最大値はいくらになるでしょうか?
「\(x\)は4.99よりも小さい」
ということなので、\(x\)の最大整数は『4』になりますよね?
ここ理解できましたか?
では次の考え方ですよ。
<② \(x<5.00\) の場合>
この場合、整数の最大値はいくらになるでしょうか?
「\(x\)は5.00よりも小さい」
ということなので、\(x\)の最大整数は『5』ではなくて『4』になりますよね?
ここ理解できましたか?
では次の考え方ですよ。
<③ \(x<5.01\) の場合>
この場合、整数の最大値はいくらになるでしょうか?
「\(x\)は5.01よりも小さい」
ということなので、\(x\)の最大整数は『5』になりますよね?
ここ理解できましたか?
3:ここまでのまとめ ①
①、②、③の考え方から導かれたことは、
ということ。
だから、\(5≦3a-1\)ではなくて\(5<3a-1\)になるんですね。
4:範囲について考える ②
今度は後ろの部分について考えてみましょう。
先ほどと同じように\(3a-1\)の部分を数字に置き換えてみましょう。
<④ \(x<5.99\) の場合>
この場合、整数の最大値はいくらになるでしょうか?
「\(x\)は5.99よりも小さい」
ということなので、\(x\)の最大整数は『5』になりますよね?
ここ理解できましたか?
では次の考え方ですよ。
<⑤ \(x<6.00\) の場合>
この場合、整数の最大値はいくらになるでしょうか?
「\(x\)は6.00よりも小さい」
ということなので、\(x\)の最大整数は『6』ではなくて『5』になりますよね?
ここ理解できましたか?
では次の考え方ですよ。
<⑥ \(x<6.01\) の場合>
この場合、整数の最大値はいくらになるでしょうか?
「\(x\)は6.01よりも小さい」
ということなので、\(x\)の最大整数は『6』になりますよね?
ここ理解できましたか?
5:ここまでのまとめ ②
④、⑤、⑥の考え方から導かれたことは、
ということ。
だから、\(3a-1<6\)ではなくて\(3a-1≦6\)になるんですね。
6:後は連立不等式を解くだけ
連立不等式を解きます。
\(
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
5<3a-1 …①\\
3a-1≦6 …②
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
\)
①より\(2<a\)
②より\(a<\frac{~7~}{~3~}\)
よって\(a\)の範囲は、
\(2<a≦\frac{~7~}{~3~}\)となるわけですね。
お疲れさまでした。
勉強が終わったら遊びに出かけませんか?